空が青くて涙が出るよ

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ジェームズ・コーデンがトニー賞に惹かれる理由

トニー賞が明日(明日?!)に迫ってきているので、今年のトニー賞で司会を務めるジェームズ・コーデンが数日前に出演した『ザ・デイリー・ショー(The Daily Show with Trevor Noah)』のインタビューを簡単に訳して置いておきます。ジェームズ・コーデンは自分の番組(The Late Late Show with James Corden)も持っていて司会者というイメージが強いので、インタビューされる側にいるの新鮮で良いですね。

(5:54〜)
トレヴァー:(トニー賞の)司会をするのはこれが二回目だよね。
ジェームズ:そう。
トレヴァー:印象的だったのが、君はトニー賞グラミー賞の司会をやっていて、トニー賞を司会してたときの方が楽しんでたように見えた。グラミー賞だって楽しかったよ、でも、トニー賞での君はより楽しんでたように見えたんだ。
ジェームズ:うん、そうだね。
トレヴァー:何がそんなにトニー賞を特別なものにしてるの?
ジェームズ:えっと、みんなそこに来たがってるってことかな(笑)
トレヴァー:(笑)
ジェームズ:そこがまず一番の大きな違いだね、グラミー賞トニー賞の。
トレヴァー:うん。
ジェームズ:みんなそこに来たがっていて、みんなワクワクしてるんだよ、自分たちが成し遂げていることに。「俺が受賞しねえなんてどういうことだよ?!」なんてキレたりする人がいないんだ、分かる?すごく、すごくサポーティブなコミュニティーなんだ。ブロードウェイのコミュニティーっていうのは丸々––、たくさんの人たちが12ブロックの空間に押し込まれている状態で。
トレヴァー:うん。
ジェームズ:背中合わせの劇場街でね。だからみんなお互いのことをよく知ってるし、友達なんだ。それに、この人たちは、一週間に8回も––。いい、あのね、君は自分のことを働き者だと思ってて、僕も自分を働き者だと思ってるかもしれないけど、演劇やミュージカルを一週間に8公演こなして休日は一日っていうのは、ものすごい技術(absolute craft)なんだよ。それで、僕がトニー賞の司会をしたいと思う理由、自分のできる限り最高のショーを作り上げたいと心から思う理由は、1平方メートル当たりに、あの会場ほど多くの才能ある人々を収容した場所は他にないと確信してるからなんだ。
トレヴァー: わあ。
ジェームズ:そしてこのショーは、その、日々公演を成功させている才能に恵まれた優れた人々を、ただ祝福したいという気持ちからできているんだと僕は思ってる。
トレヴァー:うん。
ジェームズ:スマートフォンタブレットiPadとかそういうものの上で生活しているような世界にどんどんなってきている今、生の、集団的体験、同一空間での体験共有を僕らはみんな求めていて、それを提供しているのがこういった(舞台の)人たちなんだ。だから、可能な限り最高の、盛り上がるショーにできるよう僕らも全力で頑張ってる。まあ、恐ろしくもあるけどね。今週はキツい瞬間があって、こんなこと言った。「ああ、『ハミルトン』と一緒にやった年で終わりにしておけば良かった、あれは大成功だったんだから」って(笑)
トレヴァー:(笑)
ジェームズ:「そこで手を引いておけば良かったのに」ってね(笑)でも、上手くいくことを本当に願ってるよ。僕らはこの祝賀祭を成功させるためには何だってするつもりだ。そこに集まる人々は、最小限に見積もっても年に一度はテレビを通して称賛されるにふさわしい人々なんだから。
トレヴァー:そうだね。僕が言えるのはこれ。ジェームズ・コーデンが何かをやるときに、110%の力を出してないのなんて見たことないってこと。だから、今回もキマるはずだよ。
ジェームズ:そう願ってる。
トレヴァー:会場で会おう。
ジェームズ:ありがとう。
 


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ジェームズ・コーデン、2016年トニー賞での司会っぷりもすごく良かったので楽しみ。今年はどんな作品、どんな人がノミネートされているのかもイマイチ分かってない状態なんですが、『Hadestown』が強そう(楽曲的にもビジュアル的にも)なのでそのパフォーマンスを私は一番楽しみにしています。そしてアジア系のスター、エヴァ・ノブルザダさんに受賞してほしい。彼女の歌、何聴いても泣く自信ある。